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ホラー小説/ 怪談本「怖い間取り」ネタバレ感想 【リアル事故物件の闇を垣間見た】

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目次

【「怖い間取り」私的ダイジェスト感想】

 

はじめに書いておきますが、この本はあまり怖くないです。

その家に入ると強力な怨霊に取り憑かれるとか、おぞましい化け物が出るなど、わかりやすい怖さを期待して読むと肩透かしを食うかもしれません。

 

しかしこの本には、じんわりと日常を侵食する静かな怖さがあります。

派手な怪異ではないものの、確かにある踏み入れてはいけない禁忌。

 

リアルな事故物件を扱ったこの本は、日常に潜む異質を疑似体験させてくれるのです。

 

この本は”事故物件住みます芸人”の松原タニシが自己の経験に基づいて書いたものですが、ご自身が体験された事故物件の話は5件分しかありません。

 

ほとんどは誰々から聞いた怖い話とか、心霊スポットの話などです。

 

しかし50話弱の短い怪談集の中に本気で怖い話が3話ぐらいあります。 

そして私はこの本を読んだ翌日、めちゃくちゃ頭が痛くなって吐いた。 

 

私の頭痛とこの本は関係ないです。

なんだか意味深なことを書いた後で 雑なネタバレをお送りします。

 

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松竹芸能のプロフィール写真より、著者の松原タニシさん。

 

 

【物件その1】姉妹が惨殺された大阪のマンション

事件のあった部屋だけではなく、マンション全体が事故物件扱いされている稀な物件。事件後、マンション1階部分は潰されて駐輪場になっている(事件があったのは4階)。誰も自転車を止めないので不気味さが増します。

そしてこの物件に住むと高確率で人身事故に遭います。

物理的な被害が怖いですね。

 

【物件その2】芸人2人が精神崩壊した部屋

2名とも別の時期にこの部屋を借りたが、精神的に不安定になり退去している。部屋の隅にロウソクを置く、野菜や衣類などを切り刻んで床にばらまくという珍行動が一致。

さらにこの物件は、1階の部屋の窓に鉄格子がはめられています。以前は精神病院があったのかもしれないと書かれているが、素朴にこれ1階だから防犯のために鉄格子つけてるんじゃないかな?

 

【物件その3】インターホンに映った謎のおじいさん

たぶんこの人は霊とかじゃなく生きている普通の人です。

ページの最後でそのおじいさんの画像が貼られている。たぶん一般の人だよね?霊よりもプライバシーの問題が心配。

 

【物件その4】箸休めにみんな大好き特殊清掃の話だよ!

幽霊はダメだけど虫系は平気な方にオススメ。長期放置された死体は液状化するんだってね知らなかったよ。そして蛆虫は大群になると一見して粉のように見えるそうな。

 

【物件その5】いわく付き人形や墓石と同居している著者の松原タニシ氏

たぶんこの人が一番怖い。不動産屋さんが入ることすら嫌がる事故物件に普通に上がり込み、速攻で賃貸の契約をする(しかも業者の清掃を断って不気味なままの部屋に住みたがるんだよこの人)。脳のプラグが凡人とは違う繋ぎ方になってますよね?

 

  

【物件その6】Yマンションの話

普通にめっちゃ怖い話です。恐怖新聞みたいな内容。

3人で部屋を借りた芸人たちが不可解な出来事に遭遇する。最初に和室で寝ていた先輩が、そして次に洋室で寝ていた先輩が次々と退去していきます。

最後に残ったのは、キッチンで一人で寝ていた後輩。彼が一人きりの夜に見た真相とは・・。

 

要所要所に画像が掲載されているんですが、普通に心霊写真もあって心臓に悪い。kindleで読み進んでいると不意に心霊写真が出てくるのでびっくりするんだよぉ〜

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これはYマンションの間取りなのですが、浴室と洗面、トイレの配置が私好みです。

 

 

【物件その7】七人ミサキを見たかもしれない少年の話

七つの白い足袋がさらさらと歩く様を見た少年。隠れてやり過ごすも、これはかの有名な七人ミサキでは?と思う。七人ミサキとは、常に七人で現れる亡霊のことです。

七人ミサキのルーツは、斬首された7人の武士から来ているらしいよ。首のない姿で夜な夜な白馬に乗って現れます。なんかかっこいい設定

 

なぜ白馬?黒馬だったとしてもかっこいいけども。ポニーとかロバとかじゃダメなの?ポニーもロバも逆に癒されちゃうからかな。

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画像は”地獄先生ぬ〜べ〜 七人ミサキの巻”より。

 

【事故物件を渡り歩く因果か】顔が黒く写る

写真を撮ると、著者の松原タニシさんの顔だけ真っ黒になっている。

黒いといっても他の撮影者は普通のカラーに対して、この人だけ色調が暗くなっている感じです。

知り合いの神社関係者に尋ねたところ、5年ももたないと言われたそう。

それでも事故物件に住み続けたり心霊スポット巡りをしたり、わりと平気っぽい。ひとえに「芸人として成功したい」という強い意志が働いているからなのか。

 

【この本のまとめ】

以上が私的「怖い間取り」のダイジェスト感想です。事故物件が怖いというか、そもそも事故物件に指定されるような凄惨な事件や事故が怖いです。

さらに写真に写る顔が謎に黒くなっている松原タニシ氏。”事故物件住みます芸人”という新たなジャンルを確立した彼の生きるパワーには、事故物件が醸し出す「負」のパワーは効かないんじゃないかと思えてくる。

 

事故物件に住み続けるという選択肢を外せないこの世の中は、幽霊の世界より怖いのかもしれません。【雑に完】

 

 

 ▼事故物件オンリーの構成ではないので、そこはちょっと残念。興味のある方は図書館で借りることをお勧めします。

事故物件怪談 恐い間取り

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