ジャパニマフランス

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羅生門【色あせない大雨に注目!】映画ネタバレ感想

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監督:黒澤明
脚本:黒澤明/ 橋本忍
出演者:三船敏郎/ 森雅之/ 京マチ子/ 志村喬/ 千秋実
音楽 早坂文雄
1950年/ 88分/ 日本

【あらすじ】

バケツをひっくり返したような豪雨。羅生門の軒先では、木こりと僧、下人が雨宿りをしている。木こりと僧は、3日前自分たちが見た不思議な体験を下人に聞かせる

4人の人間が語る同じ出来事が、それぞれのエゴイズムから全く違う話にすり替えられる物語。嘘をついているのは誰だ?

【予告編】


Rashomon Trailer (Akira Kurosawa, 1950)

【以下雑なネタバレ感想です。先に映画を観てから読むと倍楽しめるよ!

すんごい豪雨の中、崩れた羅生門の軒先で不思議なお話が語られます。

1.木こりの話

山に入ると、市女笠、烏帽子と守り袋などが散らばっている。その先に死体を発見したよ!恐ろしくなりすぐに通報。以後、下手人と関係者のやり取りを見ることに。

【↓黒澤映画でおなじみの二人・志村喬氏と千秋実さん。】

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2.盗賊・多襄丸(たじょうまる)の話

俺は山で昼寝をしていた。そしたら若い夫婦が通りかかった。馬上の女が美しかったので、俺は男を縛り上げ、女を手篭めにした。しかし気性の荒い女は短刀を振りかざしてきた!そして「自分の恥を二人の男に知られるのは死より辛い。二人で戦って、勝った方と添い遂げる」と言い出した。そこで俺は男と戦い、勝利した。

 

3.女の話

多襄丸に手篭めにされた後、夫の縄を解きました。しかしそこには、私を蔑んだ目で見る夫がいたのです。私は恐ろしくなり失神しました。そして目がさめると、夫は私の短刀で自殺していました。(号泣)

 【↓手篭めにされた妻を見る夫の表情。責められる方がまだマシ。】

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4.殺された夫の話(イタコの体を借りて降臨

妻が多襄丸に手篭めにされ、さらに妻は奴に「私の夫を殺してほしい」と懇願した。妻を守れなかった夫は用済みというわけだ。多襄丸はそんな妻の言葉を聞き冷めたようで、私の縄を解くと去って行った。誰かが泣いているそれは私の心の声だ。絶望した私は妻の短刀で自害したのだ。

 

5.再び木こりの話

実は多襄丸と女、男のやり取りを全て見ていたんだよ。死体を発見したのは嘘だよゴメンネ!多襄丸は女に頭を下げ、妻になってくれと頼んでいた。しかし夫が「そんな女くれてやる」と言い放ち、さらに「手篭めにされた時、なぜ自殺しなかった?」と妻を責めた。そんな無茶苦茶な。

するとさめざめ泣いていた女がバカ笑いし出した。「なぜ自殺しなかっただと?お前こそ男なら、私を奪われた時になぜ戦わなかった!?」そして多襄丸に向き直り、「かの有名な盗賊・多襄丸が聞いて呆れる。お前にはこの男を殺して私を奪ってやろうという気概がないのか!」的なことを一気にまくしたてた。

【↓女に責められた多襄丸、この表情。なんかかわいそう。】

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女に焚き付けられた二人は決闘を始める。しかしどうにもへっぴり腰で決着がつかない。ついに多襄丸が震える短刀で相手を貫き、なんとか勝利した。

 

羅生門の軒先に突如、赤子の声が響く。誰かが赤子を捨てたようだ。綺麗な着物とお守りを持たせられている。下人は素早く赤子の着物を奪うと、その行為を責める木こりに言い放った。「お前こそ嘘をついているな女の短刀はどこだ?お前が盗んだんだろう。お前には赤子の着物を奪う俺を責められぬ!

あざけり笑いながら去っていく下人。

【↓ありえへんほどずぶ濡れの木こりと下人。とりあえず羅生門の中に入ろうよ!】

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僧が赤子を保護すると、木こりが申し出た。うちには6人の子どもがいるが、7人に増えても同じだと。赤子を抱いて羅生門を後にする木こりと、晴れ上がった空に一筋の希望を見出す僧。

 

高貴な出の娘も、侍も、盗賊も、果ては死人になってまで自らのエゴにとらわれる人間の姿を描いた名作です。

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 【↓こちらも面白い。芥川龍之介の”羅生門”。】

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