1999年/ 日本(118分)
監督:森田芳光
製作総指揮:角川歴彦/ 大谷信義
出演者:内野聖陽/ 大竹しのぶ/ 西村雅彦/ 田中美里/ 石橋蓮司
【あらすじ】
この人間には、心がない。
保険会社の営業、若槻(内田聖陽)が担当した菰田夫妻(大竹しのぶ、西村雅彦)は異質な保険金請求を繰り返す難客だった。保険会社が保険金の支払いを保留したため、夫妻の行為はさらにエスカレートしていき・・。指狩り族、ブランコに乗る夢・・その意味するものとは。貴志祐介のサイコホラー小説を映画化。
【▼予告編です。】
突然ですが私の中で映画のジャンル分けは
- ホラー映画=幽霊、怪奇現象が主軸(例:リング、エクソシストなど)
- スプラッター映画=内容がほぼ無いよう。とりあえず痛そう、血がたくさん出てくる(例:テキサスチェーンソー、ソウなど)
- サイコサスペンス映画=サイコな知能犯が凄惨な事件を起こす(例:羊たちの沈黙、ミザリーなど)
- モンスターパニック映画=未知の生物や地球外生命体が人類を殺しまくる(例:エイリアン、プレデターなど)
- ゾンビ系は自分の中ではアクション/ スプラッターの部類です。
なのでネットの「おすすめホラー映画10選」とかで「クワイエットプレイス」が出てくるとえってなる。クワイエットプレイスはモンスターパニック映画だろがぁ!?みたいなね。(細かい)
「黒い家」はすんごい怖い映画なんですけど、何が怖いって犯人役の大竹しのぶさんが怖いです。血は多少飛び散るけどゴア描写はなく、幽霊は出てこない。
なので私の中でこの映画は「サイコサスペンス大竹しのぶ」というジャンルになっています。
【▼以下は雑に映画の内容をネタバレしているよ!】
もうこの映画は
大竹しのぶの「乳 しゃぶれ」の一言に尽きます。
サイコサツ 人鬼のおばさんが保険会社のサラリーマンをロックオンするんですけど、もう大竹しのぶさんの"地"が出ちゃってる。
めちゃくちゃ失礼なんですけど、この映画を見た後、大竹しのぶさんに対して日常的に人間を切り刻んでいるのでは・・?イメージが付いてしまいます。
このサイコ主婦は超絶ハマり役です。
サイコ主婦・菰田(大竹しのぶ)が保険金目当てに自分の周りの人間や旦那、子どもまで保険にかけ、コロ しまくります。
冒頭でいきなり菰田夫妻の子どもが首 吊りし 体で発見される。
発見したのは保険営業の若槻(内田聖陽)。同席していた菰田妻の夫が、やたら若槻にふすまを開けさせようとしていた意図がわかります。ふすま開けたら首 吊りシ 体なんて一生のトラウマですよね。
▼「ほら、し んでますよ!保険金ください。」みたいな感じ。
うわ〜すごい気持ち悪い映画きた!って思ったよね正直。
なんかおかしい。人間なのかなこの人たち?という感じが菰田夫妻からじわじわ伝わってきます。
菰田妻の夫役は西村雅彦さんなんですけど、この人もギリ知的に問題がある人を演じてるんですよ。それがめちゃくちゃ上手い。
息子の首 吊り保険金がなかなか降りないので、何回も保険窓口にやってくる。そしておもむろに自分の指を噛み切って、落とした指の障害手当をもらおうとする。
▼「こんな怪演しちゃっていいの?」と西村さんに問いただしたくなるほど不気味なシーンです。
最終的に菰田妻は夫の両腕を切 り落として保険金をもらおうとします。さらに幻肢痛に悩まされる夫を見て、「腕がないんだから痛いわけないじゃない」と高笑いする。気味悪すぎるシーンです。
最終的に保険会社側は元・ヤ○ザさんに委託して、菰田夫妻に保険金を諦めさせるよう仕向けます。しかしこれが菰田妻の逆鱗に触れる。
元ヤ○ザを生きたまま切り刻み、そのさまを拉致してきた若槻の恋人に見せつけます。
若槻は恋人を救出するため菰田家に侵入しますが、恋人は精神が崩壊しちゃっててまともに歩けません。ここで唐突に床に落ちているバ○ブが動き出す。
▼もう本当に気持ち悪い。ヤ○ザ解 体現場にバ○ブですよ?
そうこうしている間に菰田妻が帰宅してしまいます。間一髪で見つかりそうになったところを警察が到着し、菰田妻は闇に消える・・。
後日警察の捜査により、菰田家から十数体の白骨シ 体が発見されます。
▼もう無理無理。見つかりそう!若槻の恋人が恐怖のあまり叫び出しそうになったので、若槻はキッスをして口を塞ぎます。
そして菰田妻が消えてから数日後のある夜、会社を後にしようとした若槻が異変を察知します。
守衛がコロ されているのです。
そこでなぜかボーリングの球と包丁を武器に携えた菰田妻が現れます。完全にコロしに来ているし怖い。
包丁で押され気味の若槻、ここでかの有名な大竹しのぶの
「乳(ちち)しゃぶれ〜〜〜!!!」が飛び出します。
凶器で脅しながらチチしゃぶらせるて、暴力性と性的欲求が入り乱れてる感半端ない。
こう・・わけのわからん絶対悪に蹂躙される感じがすごい怖いです。
とりあえず乳は代役さんのものらしいからホッとした。大竹しのぶさん本人の乳だったら卒倒する自信ある。
で、おとなしく乳をしゃぶる若槻。しかし「ヘタクソ」とけなされた挙句コロされそうになります。
稀に見る恐ろしい演出ですが、そこで若槻がボーリングの球で反撃する。
菰田妻は頭を割られて多分☠️シ亡したっぽい。【完】
▼こんな顔で演技できる大竹しのぶさんは本当にすごいし、この人と結婚してたさんまさんもある意味すごいです。
最初から最後まで本当に気持ち悪怖い映画なので鑑賞の際は気をつけてください。
あと、登場人物全員がボソボソと喋っていると思ったら急に爆音でプールスイミングしたりするので音量注意です。
▼本当にびっくりするぐらい気持ち悪い映画(褒め言葉です)。
▼原作の小説はめちゃくちゃ怖いです。映画版の乳とかバ○ブとかの気持ち悪さがなくなって、純粋な怖さのみで読めます。
▼ついでに劇中登場する「ブランコに乗る夢」の作文を載せときますね。
菰田妻が幼少の頃書いた作文なんですけど、精神分析結果は「この人間には心がない」。