
田舎の不気味な信仰や因習、モキュメンタリーホラーが大好物な方におすすめ!
矢樹純さんのホラー小説、撮ってはいけない家のネタバレと感想記事です。
【▼ 以下は盛大にネタバレしているので、未読の方は気をつけてね!】
”撮影してはいけない家”でモキュメンタリーホラーの撮影をした主人公たちに訪れる怪異と、怪異に至る因果をめぐって、二転三転するストーリー。
怪異がじわりじわりと迫ってくる、謎解き要素満載のホラーミステリー小説です。
ちなみに「撮ってはいけない家」とは、母屋ではなく幽閉用に使用されていた蔵のこと。
表紙の蔵に鉄格子がついているのがヒント。この物語の始まりと行く末に大きく関わってきます。
杉田(主人公)の相棒かつオカルトマニアの阿南がシゴデキで、ほとんどの問題を解決してくれるよ!
彼が「呪いとは確率の偏りだ」と説明するシーンがあるのですが、なるほどな〜と納得させられます。
あとなんだろう、たまにちょっとギャグが入るんだよね。
これが邪魔な感じじゃなくて、張り詰めた場を和ませてくれます。
例えば、主人公に阿南が即身仏の骨でできているお守りを渡してくれるんだけど、「これ、お守りっていうより呪具では・・?」ってなるとことか。
呪われた白土家でホラーモキュメンタリーの撮影を続行する杉田たち。この白土家のお父さんお母さんがめっちゃ怪しいんだけど、特に害はないただの良い人たちでした。
↓ここからネタバレなんですけど、
蔵には昔、呪われた鏡があった!
数々の犠牲を出しつつも、呪いの因果に迫る杉田と阿南。
登場人物総出で白土家の娘(紘乃)と連れ子(昴太)を守りたい!めっちゃ良い子たちだからね!
結果、昴太は救われたけど、紘乃はアカンかった・・。
蔵を撮影したビデオカメラが、呪いの鏡と同じ役割を果たしていた。
知らずに紘乃はそのビデオを見てしまうんよ・・。
彼女が呪いを受けてしまったことを印象付ける、不気味な微笑みと腹の膨らみ。
杉田と阿南を襲うであろう、絶望を予感させるENDでした。
ラストページまでは、紘乃よりも昴太の安否が案じられるんですよ。
作中の呪いを受ける条件(男児は12歳までに死ぬ)が揃っていますからね。
しかし、昴太を無事に救出したと思ったのも束の間、紘乃がビデオに映る怪異を見てしまい、”鬼の鏡”の呪いを受け継いでしまう・・という、最悪な結果で終了します。
最後の1ページまで気が抜けない、極上のホラーミステリーでした。
【▼ ラストページが一番怖い。在りし日の2ちゃんオカ版に出てきそうな怖い話です。】
【▼ ラストシーンで血塗られた鬼の顔が明かされる!モキュメンタリーホラーの先駆け的作品、白石監督の「ノロイ」。】
