こんばんは。
体内の活動限界が2パーセントになるまで動きはしゃぎ回る2歳児を毎晩
オペラ ”魔笛" よりパパゲーナとパパゲーノの一人二重奏で寝かしつけているミロです。
▼0:45あたりから始まります。これを一人でやると腹式呼吸が鍛えられる。
Roth and Le Roi perform "Papagena / Papageno!"
舞台の真ん中あたりに垂れ下がっている首吊りヒモが気になる。
前回フランスの同性婚について描きましたが、今回はPACS(パックス)とフランス婚について。
私はフランスに住んで10年ほどになるんですが、実は未だにこの二つがよくわかっていません。しかも私自身がパックスしていたにも関わらずです。
というわけで大雑把に調べてみました。
PACS(パックス)とは
パックスは結婚していないカップルに共同生活上の義務や財産分与に関わる権利が発生するフランスの制度です。
また、フランスでは離婚の際(円満であっても)必ず裁判をしなければならないのですが、パックスであれば気軽に解消できるというのも結婚との違いです。
フランスではパックスをシビルユニオンとも言います。
シビルユニオン【civil union】 法律上の婚姻ではないが、一定の関係にある異性あるいは同性どうしで、一定の手続きの上、法律婚と同様あるいは類似する法的権利を認められているカップルのこと。 男女間の婚姻とは区別して、市民契約、合同生活、市民的結合などと訳される。
(コトバンクより抜粋)
パックスは当初、同性愛者向けに作られた制度でした。
しかし実際にパックスを利用する同性愛者は見込みより少ないのが現状です。
結婚より手軽だが通常のカップルでいるよりも連帯感があるという利便性が、異性間カップルの利用率に結びついているようですね。
▼灰色が同性カップルのパックス率、青色が異性カップルのパックス率、
黄緑色が同性婚率、赤色が異性間の結婚率を表しています。(2017年調べ)
フランス婚という言い方に心がざわつく
さて次は "フランス婚" についてですが、
日本でいう事実婚・法的な手続きが必要ないカップル間の繋がりを指します。
パックスが結婚よりゆるい制度だとすれば、フランス婚はさらにゆるい契約なのです。
ちなみにフランスでは "フランス婚"という名称ではなく、 ユニオン・リーブル(内縁関係)と呼ばれています。
▼結婚とパックスとフランス婚は似て非なるもの。こちらの記事で詳しく書かれているので気になる方はご参照ください。
先にも書きましたが、私はフランス婚という言葉に一人でざわついています。
なんだよフランス婚て。
重ねて言いますがフランスにそのような言葉はない。
日本では "事実婚" という、ともすればマイナスイメージがつきまとう言葉を
自由な選択肢を持つ新しいカップルのカタチ的な爽やかイメージに変えた魔法の造語、フランス婚。
そのおしゃれな響きが言い得て妙を通り越し私の心をざわつかせているのです。
"フランス婚"が絶妙すぎてこれに変わる造語は今後出てこなさそうですが・・。
▼フランス婚といえば夏木マリorこの映画。
▼フランス婚と書いて自由恋愛と読め。世間体やしがらみをぶっ飛ばしたいあなたに。