日本では温暖化による気温上昇や2020年のオリンピックに向けて、サマータイムの導入が検討されていますね。
ところがすでにサマータイムを導入しているフランスは、サマータイムをやめようという動きがあります。今回はなぜフランスがサマータイムを辞めたがっているかについて書きました。
そもそもサマータイムって何?
サマータイムは日照時間の早い夏に時間を一時間前倒しすることにより、時間を有効に活用することを目的としたもの。省エネによる経済効果などが期待されています。
特にフランスは日本と比べて夏の日照時間がかなり長く、6月ごろからどんどん日が長くなります。マックスの状態で朝は4時半ごろから、夜は22時ぐらいまで明るいのです。
▼フランスがサマータイムに入った時の日本との時差はこんな感じ。
フランスの夏時間(毎年3月ごろ変更される)→ 日本とは-7時間の時差
フランスの冬時間(毎年10月ごろ変更される)→ 日本とは−8時間の時差
夏時間に入ると1時間余分に眠れるので得した気分になりますが、冬時間(サマータイムが終わって通常の時間設定に戻る時)は1時間早く起きなければならない。
なのでサマータイム終了時は寝坊のリスクが高いです。
▼参考にしたサイトです。
フランスはなぜサマータイムをやめたいの?
本題のフランスがサマータイムを辞めたがっていることについてですが、これはもう「サマータイムを導入していることのメリットが少なくなりつつある」ということに尽きます。
フランスがサマータイムを導入したのは1976年。
1973年のオイルショックを受けて実施された経済政策の一つで、当初の計画では短期的に実施される予定でした。
現在もサマータイムによる経済効果はあるものの、電気の普及により原油に影響を受けることが少なくなった一方で、健康被害や交通事故の多発も懸念されるようになってきました。
サマータイムによって一時間生活が早くなるということは、夜間の電力代が抑えられると思いますよね。しかし実情は、一時間早く起きるからといって、必ずしも一時間早く寝るというわけではないのです。
とくにフランスは、夏場は白夜なので夜更かしする人が多い。実施当初に比べると、夜間の省エネ効果は薄まってきています。
また、サマータイムは時差のようなものなので、一時的に狂ってしまう体内時間を毎回元に戻さなければなりません。体力のある大人ならいざ知らず、乳幼児や老人にとっては負担になり得ることも。
これらの様々な事情から、フランスだけではなくサマータイムを取り入れているヨーロッパ諸国が一斉にやめるという動きも出てきているのです。
具体的にいつやめるか、どの国がやめるのかなどまだまだ議論の段階ですが、フランスがサマータイムをやめる日もそう遠くはないようです。
▼フランスの民間会社による調べ。左のグラフではサマータイムを続けたくない人が54%、右のグラフでは健康被害を感じることや、省エネ効果をあまり感じられないことなどが挙げられています。
▼サマータイムについて書いてある本を紹介しようと思ったらamazonの自動選択はサーカスをチョイスしたようです。いや、いい曲だけど。
▼だからサマータイムについて説明している本を紹介したいんだってば。タイトルは合ってるけども。