小川勝己氏によるエログロスプラッター小説・彼岸の奴隷の雑なネタバレ感想です。
amazonさんが私の購入履歴*1からお勧めしてきた小説。
まず、全体的に臭(にお)う作品です。
この本腐臭がするというか、臓物の匂いがただよってきそうな本です(褒めてます)。
まず主人公のおっさんの頭がおかしいのは大前提として、全体的に狂人レベルが高めな小説です。
具体的にはサディストのやくざとか、変態暴力刑事とか、支配欲が変な方向に行ってるサイコ女とか、DVに怯えつつ人間をコロして料理するおばちゃんとかが出てきます。
このメンツでわちゃわちゃやる感じです(雑)。
物語を簡単に説明しますね。前半はだいたい↓以下のことが綴られます。
ー 主人公は元・敏腕刑事で、
ー 最愛の妻が亡くなった。
ー 亡くなる前、妻は元同僚と浮気をしていた。
しかし物語の後半で↓以下の事実が明るみになります。
ー 主人公は職なしゴロツキの変態ストーカー野郎であり、
ー 立派な刑事になった元・クラスメイトに嫉妬した挙句、彼の妻を自分の恋人だと妄想し
ー 彼女をつきまといの末、サツガイし、
ー サツ人を繰り返した挙句カニバリズムをする。
もう最悪っスよね〜。(テンションがおかしい)
ここに女性の達磨化とか、獣かんとか、男性が鬼畜警官にレ◯プされるとか、いろんなスパイスが物語にプラスされて深みを与えています。
【▼物語に深みを与えます(画像はイメージです)。】
最後のほうは”銃撃戦”という名目で登場する全ての変態に見せ場が用意されているので、ご安心ください。読者は飽きずにラストまで翻弄されます。
主人公をさらに掘り下げると、変態殺人鬼でありながら異常性欲者でもあり、飲み屋の女性とアパートの廊下で獣のような性行為をし、その女性をさつ害して食べ、さらにその肉を他人に食べさせ、なぜか管理人の爺さんに自分のオシッコを飲ませたりします。
キチ◯イ行動の宝庫(?)みたいな人ですよね。
最終的に物語の終盤で、主人公はようやく自分が変 態だということを悟ります。
「あ〜よかった!ようやく自分がオカシイってことをわかってくれた!^^」
と謎の安堵感で一杯になる不思議。
直後に主人公は精神が崩壊し、幼児退行して今までの悪行の数々は不起訴となります。
被害者が報われない胸糞パターンかと思いきや、主人公に一応の罰がくだるラストも必読。
近所のジャバ・ザ・ハットみたいな風貌の殺人鬼のおばちゃん*2が彼の保護を申し出て、おばちゃんに恋人兼性 処理道具として飼われながら暮らしてENDです(しかし本人は自分がわからなくなっているため、ある意味ご褒美)。
【▼ジャバ・ザ・ハットみたいなおばちゃん】
臨場感ある文章が変に上手くて気持ち悪くなってくる小説なんですが、それが逆に「この界隈サツ人鬼と変態多すぎじゃね?」と言う疑問を吹き飛ばしてくれます。
とりあえずカニバリズムとか異常者の心理とかについて興味がある方はオススメです(読む際は自己責任でお願いします)。
【▼何度も言うけど、読むときは自己責任でお願いね!こんな気持ち悪い小説勧めたの誰だよって言わないで!】