2014年/ カナダ映画 (95分)
監督/ 脚本:マーリン・ダービスビック
出演者/ デイビッド・リッチモンド=ペック/ ベーナデット・サキバル/ ミシェル・ハリソン/ マイケル・エクランド
【▼あらすじ 】
太った眼鏡の冴えない中年男は気がつくとある教室の前にいた。中では何かのセミナーが行われているらしい。自分はトイレの中で倒れたはず。そして倒れる間際まで、必死に妻の蘇生を試みていたはず・・。
綿密に練られたシナリオ、点と点が線になり浮かび上がる真実。マーリン・ダービスビック監督の処女作にして傑作のスリラー映画。
【▼予告編です】
確かにタイトルに違わず残酷で異常な世界の話です。さらにループものです。
ループするので何度も何度もサツ人を犯さなければならない。しかも被害者が愛する人なのでより悲惨。なんとか犯行を止めようとするけど結局コロ してしまうんです。
【↓この映画の注目ポイントはココだ!!面白い演出をまとめました。】
【注目ポイント1 現代版地獄の描写がオシャレ】
主人公が強制的に心理カウンセリング的なセミナーに参加させられるんですが、たぶん現代版地獄の懺悔プログラムです。他の堕獄者とともに自分の犯した罪を認める場なのです。
セミナーにはカウンセラー的なマダムがいます。この方が獄卒かも。セミナーを邪魔する堕獄者はこの人にきん◯まを潰されます(怖)。
そしてセミナー教室のある建物内にはもう一人、管理の男性がいるんですが、この方が閻魔大王様ぽい。でもめっちゃ事務的だしちょっと怒ってるので色々と質問しづらい。
【注目ポイント2 地獄から普通に出られる】
主人公は白人中年男性で、アジア系の奥さん(未成年の男子の連れ子あり)と結婚します。
このおっさんがまた・・、主人公にも関わらず嫉妬深くてさらに経済DV野郎なんですけど、他にも変なコンプレックスがかみ合わさって一言で言うと性格悪い感じに仕上がっています。
そのことに自分で気づいていないが故起こった一連の悲劇を、セミナー(地獄)から脱出!することによって振り返り始める。このあたりからこの映画の風向きが変わってきます。
さっきも書いたのですが地獄から脱出できるんだよね。こう、セミナー教室がある建物の上の方にマンホール的な穴が空いていて、そこの蓋を外すと普通に出られる。
言うてもループしているのでまたセミナー教室の7734号室(反対に見るとhell)に戻ってきちゃうんですけど、一旦地獄から出ることによって自身のおかした罪を客観的に目の当たりにするんですよ。
これによっておっさん自身が初めて罪を自覚するんですが、だんだん自分自身を取り戻したのか意固地な性格がマシになってきて同じ堕獄者を助けたりします。
【注目ポイント3 ループの元凶である過去を変えられる】
先ほどおっさんが堕獄者を助けたと書きましたが、
助けた=過去に戻って罪を犯さない選択をさせたのです!ここでループものには御法度の”過去が変更される”んですよ。
しかしラストシーンは結果オーライで上手にまとまったうえ感動します。
全然期待せず観たからかも知れませんが、とても上手に作られている映画だと思いました。おすすめです。
【▼アマプラで観られるよ!】
【▼参考までに主人公役のデイビッド・リッチモンド=ペックさん。※同一人物です】